2018年9月27日木曜日

Miniscope 接続部の改良

幣研究室では実験中にMiniscopeから出ているケーブルが外れてしまうという問題がありました。


現在はこのようにグルーガンで固定していますが、それでも外れることがあるため、基板に直付けではなくコネクタを介して接続するよう改良しました。
コネクタを介すことで負荷がかかった時に外れ、基板の破損を防ぐこともできると考えられます。












Miniscopeのケーブル接続用のランドは上記画像のように1.52mmピッチで設計されていますので、SHコネクタ等が取り付けられると考えられますが、コネクタのハウジングが収まる場所がないため、他の場所に配線を引き出してくる必要があります。




そこで、このような基板をピンヘッダで接続し、コネクタを上方向に新設します。
今回は2mmピッチのPHコネクタを利用することを想定して設計しました。

現在Elecrowに発注していますので実装次第、追記させていただきたいと思います。

*2018/10/2 追記













Elecrowから基板が届きました。

実際に実装してみましたが信号への影響などは特に無く、十分に使えそうです。
この取り付け方ではPHコネクタの下部分が宙釣りになるため、ホットボンドなどで固定してあります。


2018年9月20日木曜日

Data Acquisition Softwareの改良

公式のData Acquisition Softwareでは、録画ファイルが1000フレームで分割されるようにプログラムされています。

1000フレームというと5FPSでおよそ3分という長さのため実際に録画をするとかなりの数で分割されてしまいます。

この問題を解決するために、分割するフレーム数の閾値をユーザーが任意に設定できるように改良いたしました。



矢印の値を入力するだけで変更できます。
フレーム数は整数値で与えますが、全く分割したくない場合はとても大きい値を適当に入れておけば大丈夫です。

ソースコードはこちらから入手できます。
ビルド済みソフトウエアはこちらから入手できます。

不具合等がありましたらGitHubのissueにお願いいたします。


2018年7月5日木曜日

はじめに


このブログは、本家UCLA-Miniscope(http://miniscope.org/index.php/Main_Page)を、国内からでも製作しやすいようにまとめたものです。
工作の知識がない方でも記事通りに進めていけば形になるよう、製作上のポイントなども記載してあります。

2018年5月31日木曜日

励起LED基板の制作

まず、LEDの基板に、励起LEDをはんだ付けします。
はんだ付けの際にはフラックスを塗った方が良いです。

1.基板の上の一番大きいパッド(銀色になっている部分)にあらかじめはんだを付けておく。
2.再び1のはんだを溶かし、溶けたら励起LEDを載せる。
3.はんだゴテをあてて、はんだが溶けた状態を維持しつつピンセットで位置を決め、位置が決まったらコテを外し、冷やす。
5.残りの細いパッドにもはんだをつけ、励起LEDの端子と基板のパッドがはんだでつながったことが確認出来たら完成。
6.シリコンのカバーをピンセットで外す。(発光部分に触れないように注意する)

こちらの動画を参考にしてください。






次に、LED基板にワイヤーをはんだ付けします。
ワイヤーは細めの銅線なら何でも良いかと思います(耐熱のほうがやりやすいかもしれません)。長さは4~5cm程度にカットしておきます。

一応、使えそうなもののリンクを貼っておきます。

協和ハーモネット UL耐熱ビニル絶縁電線 



ワイヤーの先端の被覆を2~3mm程度剥いておき、むき出しになった銅線部分にあらかじめはんだを流し込んでおきます。そうすることで基板にはんだ付けしやすくなります。

あとは、以下のようにLED基板とイメージングセンサ基板をワイヤーで接続します。
極性があるので、間違えないようにしてください。



はんだ付けはこちらの動画を参考にしてください。









2018年5月24日木曜日

UCLA Miniscope 2号機の完成


UCLA Miniscope 2号機が完成しました。(UCLA Miniscope)





1号機との変更点はコアキャシルケーブルの半田付けを基板裏側のみで行った点です。

本来は表からケーブルを刺しGNDの被覆のみを表で半田付けし,裏側で信号線をはんだ付けするものですが,実験中にケーブルが動いて断線した場合に表側の端子のすぐ横にあるチップ抵抗・コンデンサを道連れにして外れてしまうという問題が発生していました。

裏側には付近に部品が無いためこのような問題は生じないと考え,スルーホールをはんだで埋めて裏側のみでケーブルを付けました。

ここに関しては端子をチップ部品から遠ざけるようにPCBを設計する等,改善の余地がありそうです。



同軸ケーブルへのコネクタの取り付け

イメージングセンサに取り付けた同軸ケーブルの、反対側にSMAコネクタを取り付けます。
下のほうに動画を貼っておきます。



まずは、SMAコネクタをコネクタ基板にはんだ付けします。これはあまり難しくないので動画のようにやっていけばできるかと思います。
ただ、コネクタの金属部分は温まりにくく最初ははんだが流れないので、普通のはんだ付けよりコテを当てる時間を長くするとうまくいきます。


次に、同軸ケーブルを基板側と同様、カッターナイフなどを使って画像の長さになるよう被覆を向いていきます。





あとは先ほどの基板に同軸ケーブルをはんだ付けするだけです。
同軸ケーブルの一番内側の線がコネクタの真ん中の端子、編み込みのシールド線が基板の四角い銀の部分、となるようにします。
ただし、ショートしているとDAQを壊す可能性があるので、注意してください。

はんだ付けの後で、テスターなどを使って編み込み部分と一番内側の線が電気的につながっていないかチェックすると良いです。

最後に、グルーガンなどでコーティングして、はんだ部分がむき出しにならないようにしておきます。






イメージングセンサ基板の組み立て

CMOSイメージングセンサが乗った基板の組み立てについてです。


まず、イメージングセンサ基板に同軸ケーブルをはんだ付けします。
同軸ケーブルを通す穴が2つ空いているものが新しいバージョン(v3.2)です。
今回は、発注などに関してもv3.2について扱ってきているので組み立ても同様にこのバージョンについて書きます(基本的なことは変わりませんが)。

下のほうに、本家の組み立て動画を貼っておきます。






では組み立てです。

まず最初に、(v3.2の場合は)基板の赤丸の部分をはんだで繋げます。




次に同軸ケーブルの取り付けです。

同軸ケーブルの先端の被覆をはがしますが、 被覆1>GND線>被覆2>信号線 のような構造になっているので、画像のように1.5mm,3mm,1.5mmとなるように剥いていきます。

step1:同軸ケーブルを、使う長さに合わせてカットします。

step2:一番外側の被覆を6mm程度剥きます。この時、カッターナイフの刃を被覆に軽く当て、ケーブルをコロコロと転がすと綺麗に切り込みを入れることが出来ます。

step3:編み込みのシールド線(GND)を1.5mm残して取り除きます。これはカッターでは切れないので先端のほうから編み込みをほぐしていき、ただの線になったところをニッパーでカットすると良いかと思います。

step4:内側の被覆を向きます。同様にカッターで切り込みを入れてから引っ張ると良いかと思います。




これをイメージングセンサの穴に通しはんだ付けします。基板のほうに印刷があると思いますが、sigと書いてある穴に同軸ケーブルの先端部分、GNDと書いてある穴に編み込みの部分をはんだ付けします。
詳しくは動画を見てください。

動画の中ではんだ付けの直前に透明な液体を塗布している場面がありますが、これはフラックスです。これを塗るとはんだが付きやすくなり、綺麗に仕上がります。
はんだがなかなかつかない、汚くなってしまった、というときにも、塗ってからもう一度はんだごてを当てると、大概うまくいきます。


はんだ付けが終わったら接着剤で補強します。
動画では紫外線硬化の接着剤を使っていますが、手元にないので私はグルーガンで補強しました。



Miniscope 接続部の改良

幣研究室では実験中にMiniscopeから出ているケーブルが外れてしまうという問題がありました。 現在はこのようにグルーガンで固定していますが、それでも外れることがあるため、基板に直付けではなくコネクタを介して接続するよう改良しました。 コネクタを介すことで負荷がかか...